
ヨーソロー!救急看護師のかるたです!
2021年の岸田政権の発足を契機に議論されてきた看護職の賃金引き上げ、実際に給料アップのお知らせが来ている病院もあるのではないでしょうか?
私が勤務する病院からもお知らせが来ました!
記事を読んでわかること
賃金引き上げは令和4年9月までを対象に補助金によって行われる
賃金引き上げの対象
→救急医療管理加算を算定、救急搬送件数が年200件以上の病院
→三次救急を担う病院(救命救急センター)
看護職員の月4000円の賃上げを可能にする補助金が用意されている
しかし、病院から看護職員にいくら分配されるかは病院の裁量による
今回は看護職の賃上げについて、また、収入がどれくらい変化するのか、わかりやすく解説していきます。
看護師をしていく中で必要なお金の知識、是非参考にしてください!
看護職の賃金引き上げ
現時点での看護職の賃上げ引き上げは、「看護職員等処遇改善事業補助金」という補助金で行われます。
しかし、この補助金は「コロナ対策・新時代開拓のための経済対策」という政策として補助金を用意する形となっています。
これだけ見ると、新型コロナ感染拡大による影響のため看護師の給料上げますよ!と言っているようです。

コロナがなければ給料上げようとせんかったんか!?
補助金ということは追加でお金を用意しないと看護師の給料は増えない、元々ある診療報酬などから得た利益の看護師への分配率が変化するわけではないということです。
とはいえ、今回の賃金上げをきっかけに看護師の給料を見直す動きが活発になり、より看護師として誇りを持って仕事ができるよう評価されるようになればいいなと思います。

給料が上がれば看護師として働くモチベーションも上がると思うで!
給料アップの対象は?
今回の補助金は「地域でコロナ医療など一定の役割を担う医療に勤務する看護職員」に対しての補助金になります。
賃金引き上げするための補助金の支給対象は次のいずれかを満たす病院です。
- 賃金引き上げするための補助金の支給対象
- ・診療報酬の救急医療管理加算を算定し、救急搬送件数が年200件以上の病院
・三次救急を担う病院(救命救急センター)

救急車を受け入れてるよー!っていう病院と、重症患者を受け入れてるよー!っていう病院のみってことか
救急搬送件数が自分の働いている病院が満たしているのかは、厚生局や厚生労働省のサイトで確認が出来ます・・・がこれが非常にわかりにくいです。
確実な数字が必ず調べられるかはわかりませんが、自分が勤務している病院が条件を満たしているかは「(病院の名前)、救急医療管理加算or救急搬送件数」とググってみてください。

少なくとも厚生局や厚生労働省のサイトで調べるよりかは簡単やと思うで!
看護職の賃上げはいつから開始?
賃上げ対応スケジュールは令和4年2、3月から開始されます。
支給が間に合わない場合は2月分から繰り上げて一時金によって支給されるとのことです。
そして「看護職員等処遇改善事業補助金」は9月までとなっています。

え?ずっと給料が上がるんじゃなくて期間限定なん?
そうなんです。つまり2月〜9月の8ヶ月の間、この補助金によって看護師の給料は増えます。
賃上げって具体的にどれくらい?
支給額として準備されている国の補助金は看護職員等の月4000円の賃上げを可能とするものとされています。
しかし、ここが大事なんです!
実際に支給される金額や看護職員以外のコメディカルを対象とするかは病院の判断に委ねられるんです。
私がこの記事を書く前に調べたきっかけが、病院からの支給額のお知らせでした。
実は・・・3000円台だったんです。

賃上げってこんなもんか。
3000円って!
と思って調べてみたら、月4000円の賃上げを可能にする金額が病院に支給されるということがわかったのです。

3000円ぽっちか・・・と思ってたら
より下げられてるやん!
病院側も支給額の調整などが大変でお金がかかることもあるのかな?まあいろいろあるんでしょうねと無理やり納得しました。
賃上げされた後の手取り給与の変化
では令和4年9月までの間、月4000円賃上げされた場合、手取り給与はどのように変化するのでしょうか?
『ファンジョブ』というサイトで給与シミュレーションができるとのことなので実際にやってみました。
なお、看護師の働き方によって様々な手当て(特殊勤務手当、残業手当など)がありますので、条件を簡易的に絞らせてもらいました。
看護師A
30歳、独身
基本給は月245000円
私は根っからの関西人なのでわかりやすく大阪が就業地である設定
交通費は月10000円(これは非課税なので関係ないかもしれません)
残業など各種手当はないものとしてシミュレーションしてみます
シミュレーションしてみた結果、このようになりました。
シミュレーション結果
賃上げ前
月収の額面給与 255,000円
月収の手取り給与 212,018円
賃上げ後
月収の額面給与 259,000円
月収の手取り給与 215,856円
額面で4000円の給与アップにて税金は162円徴収され、手取り給与の賃上げ前後では3,838円アップと結果が出ました。
私の毎月の保険料が賄えるといったところでしょうか。
あくまでシミュレーションであり、ほとんどの看護師は様々な手当が付きますので変動はあるかと思いますがいかがでしょうか。

かなりざっくりシミュレーションやけど参考にしてもらえたら嬉しいで!
処遇改善事業補助金のその後は?
前述したように今回の補助金のスケジュールは令和4年2月〜9月です。
では10月以降はまた給料は下がるのでしょうか?
10月になると病院は「賃金改善実績報告書」を提出する必要があります。私たち個人で何かをすることはありません。
10月以降の賃上げについては賃金引き上げに必要なお金が診療報酬によって病院に支払われる予定です。
国の方針としては3%程度(月に約12,000円)の引き上げを行うべきとされていますが、その仕組みはこれから創設していく必要があるそうです。

つまり、確定してるわけではないと…。
まとめ〜賃上げを私たちはどう捉えるか〜
今まで看護師の給与水準については誰もが疑問に思ってきたことだと思いますが、賃上げの政策が動き出した当初は皆さん期待したのではないでしょうか。
しかし、蓋を開けてみれば1%や3%という数字を見たことで、看護師という職業に絶望してしまった人もいると思います。
患者に寄り添うこと、患者を助ける補助ができることなど看護師にしかできないことはたくさんあり、それらが私たち看護師を動かす力になっていると思っています。
しかし私は常に、看護師という仕事は報われない仕事であると考えてきました。
働き続けて、経験を積んで、年齢を重ねて、家族が増えて生活をするための「お金」を考えた時に看護師の給料だけで家族を養っていくのが厳しいという現実に直面したのも事実だからです。
看護師の皆さんがこの賃上げについてどう捉えるかは人それぞれだと思います。

私は国にあまり期待せずに転職や副業で、収入を増やす!
それでは今回はこれで終わります。知らなかったことが知れたという方がいれば幸いです。
ヨーソロー!